奈良県立大学とワールド・ヘリテイジがシンポジウムを共同開催しました。

お知らせ

2017年12月28日


2017年12月12日(火)奈良県立大学とワールド・ヘリテイジが共同でシンポジウム「地域資源を活用した観光まちづくり」~旧富本憲吉記念館リノベーリョンプロジェクト~を開催しました。

 

【開催概要】

日程:2017年12月12日(火)

場所:奈良県立大学地域交流棟2階 中研修室

 

 

学部生とシニアカレッジ受講生が約100名参加した今回のシンポジウムでは、 第1部は地域創生、地域経済活性化のためには、地域住民と行政、企業、金融機関などとの連携がいかに重要なのかをそれぞれの立場から講演しました。

第2部のパネルディスカッションでは、それぞれの意見を受けてのディスカッションが行われました。

 

第1部(講演)

1.旧富本憲吉記念館リノベーションプロジェクトについて

株式会社ワールド・ヘリテイジ 川井 澄子 営業部マネージャー

 

 

旧富本憲吉記念館をリノベーションし、うぶすなの郷 TOMIMOTOをオープンするまで、地域住民の方や行政と一緒に事業を進める為に、どのようにプロジェクトを進めたのかを順を追って紹介しました。

 

(1)立地環境や商圏の調査や地元のお祭りやイベントにも積極的に参加し、地域の皆さんからヒアリングを実施
(2)ヒアリングなどの調査で得られた情報をまとめ、戦略に落とし込み
(3)運営の基本となるコンセプトに落とし込む

 

そして、お客さまがうぶすなの郷 TOMIMOTOに来たくなるきっかけをどのように作っていくのかをお話しました。

 

2.地域創生における金融機関の役割

株式会社三井住友銀行 奈良法人営業部長 高﨑 栄一様

 

 

三井住友銀行や高﨑様が個人として地域活性プロジェクトに参加し、どのような成果を上げられたのかを紹介されました。

その中で、仙台市の震災復興支援として「仙台うみの杜水族館」の移転プロジェクトに銀行として参加された事例、またご友人からご依頼を受け広島県尾道市の地域活性プロジェクトでの成功事例として、「せとうちSEAPLANES」(https://setouchi-seaplanes.com/)という水陸両用機による遊覧飛行についてお話いただきました。

 

高﨑様は奈良経済同友会に参加され奈良に観光客を増やすための委員会にも参加され、提言ができるように活動をされているとのことです。

 

3.観光資源を経済の活性化にどうつなげるか

奈良県立大学 学長 伊藤 忠通様

 

 

伊藤学長は「観光資源とは定義が定まっていない」という前提において、


(1)観光者にとって価値があるもの
(2)観光事業者にとって経済的な価値を有するもの
(3)観光対象の素材であること

 

これらが経済的、文化的に効果を生み出すものとして共通していえることだとお話されました。

また、さまざまな要素・資源を戦略的に連携し、マーケティングしていくことが重要であると強調されました。

 

第2部(パネルディスカッション)

 

【パネリスト】
株式会社ワールド・ヘリテイジ 川井 澄子マネージャー

株式会社三井住友銀行 奈良法人営業部長 高﨑 栄一様

奈良県立大学 学長 伊藤 忠通様

 

【コーディネーター】
株式会社地域計画建築研究所 主席研究監 馬場 正哲様

 

 

パネルディスカッションでは、地域創生や街づくりを、企業や金融機関といったそれぞれの立場から、 行政のかかわりなど工夫してきた点や目標をたてる上で指標をどこに置くかを決めることの重要性などについて、パネラーによる活発な意見交換が行われました。

 

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